fukkatsuのブログ

鬱病治療中の日記です

意外かもしれない鬱の日常

 急進期も含めて、鬱病の患者の日常を少し振り返りつつ、書いていきたいと思います。

・意外に笑います

 鬱病と聞くと一日中、陰鬱な表情で過ごしているように思われるかもしれませんが、実は、意外に笑顔で過ごすときも多いのです。神社仏閣巡りで「当たり!」と思える境内に入れば自然に笑顔になりますし、薬の作用で朝は比較的、元気です。昼間だってボォーっとしているときには自分が鬱だと言うことを忘れていたりもします。

 それに、こうしてブログやサイトを書いている時には、仕事に没入してイイ感じの時と同じ様なゾーンに入っていることもあります。そんな感じで完了すれば、これも表情に出ているんじゃないでしょうか。

・ポカをやります

 元々、ポカの多い私ですが、鬱になってからは頻繁にポカをやります。代表例が忘れ物・落とし物でしょうね。もうオンボロになったiPadをファミレスで書き物をする時のテザリングのステーションとして使っていた時には、iPadを置き忘れて翌日になって気づいてみたり…。無事、お店で預かってもらえていたので助かりましたが。Ploom+を無くしてしまったりナドナド。奥さんも毎朝、私がコワーキングスペースに出かける時には発症以前よりも丹念に忘れ物チェックをしている様子で申し訳ない。という感じです。

・記憶や時間の感覚が変です

 これが今は辛いというか、違和感を覚えているところかもしれません。頻繁ではないのですが、やはり服薬の関係でこうしてブログを書きながらでも居眠りをすることがあります。すると、眠りが浅くなった時に自分がバスに乗っていたり、あるいは家にいたり、ファミレスにいたりと、目を開けて状況を確認した時に自分が現実にいる場所とは違う所で眠りに落ちたと思いこんでいることが度々あります。このように場所の感覚が狂いだしたのと同じ頃から、目覚めた瞬間に見たアナログ時計が、午前なのか午後なのかが解らないときもあります。「はっ、7時…。寝坊だ。目覚ましを6:00にしてたはずなのに」と思ったら、夜だったりとか。流石に覚醒している最中に狂うことはないのですが、覚醒める瞬間を境に時間と場所が一気に動いたような気がするのは、結構、気持ちが悪いものです。

 それと同じ様に、記憶も狂っていたりします。低下していると言っても良いでしょう。一つの理由は、故意に記憶を呼び起こさないようにしていることがあります。これは私が若い頃の経験も影響しているのですが、人間、過去の事は美化する生き物です。「あー、あの頃は良かったね」って奴です。が、私の場合、若い頃に「決して、今の苦しい状況を美化するような事無く記憶しておこう」とバブルの真っ只中、世間が踊り狂っている中、ひたすら汎用機の端末に向かってプログラミングをしていた頃に決めました。実際、それ以後の記憶は結構、克明に残っていて喜怒哀楽と言うより事実として刻み込まれています。そのせいで、記憶を呼び起こすと嫌なこと、辛いことも思い起こされて気持ちがダウンしてしまうのです。そのため、直近を含めて私の記憶は当てになりません。大事なことはiPhoneのメモやスケジューラーに残しておくように、なるべくしています。そしてもう一つ「記憶の再構築」に挑戦しています。先程書いた「記憶の美化」と同じことです。成功体験やおかしかった事、楽しかったことを集めた記憶媒体を頭の中に作っているのです。その媒体から引き出す分には、嫌なことは出てこない。そもそもない事にしています。以前にも書いたかも知れませんが、外資での経験である米人マネージャーが部下の首切りをした時、後から理由を尋ねたら「誰だそれは?」「わからない」を繰り返していたのです。すっとぼけって奴ですが、それも彼にとってはストレスコントロールだったんでしょうね。だから、私も真似をしようと思った次第です。

4. 食生活

 食生活は、かなり変わりました。以前なら朝は軽く、昼はがっつり、夜は比較的軽めで晩酌。だったのですが、朝は重ため、昼は軽め、夜も軽めでほぼアルコール無しで過ごしています。昼が軽くなった理由は朝、がっつりと食べている影響もありますし、以前なら目が無かった(コワーキングスペースの近くにも名店があるんですけど)中華や牛丼などに全く目が行かなくなったのです。自分なりに解釈しないといけないのですが(決して、意図している訳ではないので)「店選びが面倒」「パンやピザには食指が動きやすい」「タバコを吸える場所が近いか喫煙所がある」など基本、面倒くさい行為が必要なランチにはしたくないんでしょうね。だから土地勘のない場所で神社巡りなんかをするとマックを目指すことが増えてしまいます。以前なら、初めての場所なら特に個人経営と思われるお店を主に考えていたのですが、そんな余裕も欲求もなく、ただマックなどのファストフードで済ませている感じです。

5. 身体の異常

 顔や呼吸にひきつりの様な症状が出ることは以前にも書いたと思います。笑った時に唇が小刻みに震えてみたり、緊張度に関係なく息を吸うと子供が泣きじゃくった時のように気管がしゃくり上げるような動きをするのです。これはクリニックで相談したのですが「わかんないなぁ」と言う事でした。そこで自分なりに解釈をしてみると、先程書いたように「笑顔」などの表情を作る時間が明らかに以前よりも減っています。声を張って話すことも殆どありません。以前、ろうあの方の話として聴いたのが筆談を中心にしていると、どんどん肺活量が小さくなってくるという事でした。つまり声を出すことがないと横隔膜などの力が弱くなってしまうんでしょうね。同じ様に表情筋も弱まっているのかもしれません。そこで、顔の運動や横隔膜を意識した腹式呼吸などを行って改善を試みている真っ最中です。

6. 就寝・睡眠

 治療を受け始めた頃から睡眠誘導剤を今も使っているので、眠るべき時間になったら、服薬して終わりです。夢は見ているのですが、起きると全てが断片化していてストーリーが判らないものばかり。時々昼間ボォーっとしている時に別の断片が出てきて、ストーリーを若干でも補完することがありますが、やはり何の夢?と聞かれると、説明できないんですね。そして、最近、なんだか違う夢なのに、どこかシチュエーションが似ている夢を毎晩見ている気がします。乗り物に乗ったり、人と離れたり出会ったり。ただ、それが、どんなストーリーで成立しているのかは、覚醒状態では全くわからないんですね。

7. お通じ

 何度も書いていますし、もしかしたらストレス過多の方のバロメーターにもなり得ると思うのがお通じです。私の場合、元々はほぼ毎朝、快腸だったのですが、鬱を発症する前、そして、それ以前にも過酷(と思う)仕事をしていた時には2-3週間、お通じが止まることが少なくありませんでした。お腹はパンパンになっているのですが、トイレを1時間占領しても出ないものは出ません。これが鬱発症後には、お腹の張りがそのまま気持ちをダウンさせる要因になってしまいました。そのため、治療開始からまもなくの時点で酸化マグネシウムを、そしてしばらくしてからはビオフェルミンを処方して貰っています。そして最近、ようやく1-3日に一回はお腹の中を空にできるようになりました。「鬱=命の危機」みたいな事が書かれているサイトが多い中で、こんなチンケな事を書くのも恥ずかしいのですが、当事者としては少しでも気持ちがダウンしないようにしたいのです。だから、度々ですがお通じには触れている次第です。プラシーボ効果かもしれませんが、腸に善玉菌を増やすと徐々にですが快腸になり、ダウンすることも減ったと思いますので、もし掛かりつけのクリニックで処方可能なら、お願いすると良いかと思います。

8. カフェイン

 「カフェインは鬱を予防する」と言う情報がネットのあちこちで出ています。が、正直、これに頼ることには疑問があります。というのも、最近も書いたようにコーヒーを飲みすぎた(約1リットル)日に直近では最悪のダウンに入ったからです。適度にお茶やコーヒーを飲むことは悪くないと思いますが、摂取をし過ぎるのは良くないと思います。

 

まだまだちょっとした事でヤヴァい状態に入りかけている…綱渡りをしているような私ですが、もし参考になったら幸いです。